政策評価と費用便益分析について(2014年12月11日)


これは、非常に参考になる記事でした。

http://synodos.jp/politics/11510

基本的に市政で何かを実施しようとする場合政治家は、他市のとの比較(例えば、「隣の市は高齢者バス乗車賃を無料にしたのだから我が市も」)や、理念に訴えること(例えば、「敬老祝金の廃止は、高齢者を敬うという原則に反する。廃止してはならない!」)などを論拠にしがちです。

しかしそれだけでは駄目で、政治家や行政関係者自身が自分たちのアイディアがどれだけの「便益」を生み出せるのか、その価値を算出できるようにならなければならないということです。
また、最新の行政学の研究では、例えばCO2削減のような環境問題や福祉のような従来の費用対効果では測れないものまで数値化可能だとのことです。
貨幣価値と言ってもいくらの売上があるといった直接生み出される金額ではありません。例えば保育や医療サービスは、それ自体は会計的な価値(=利用料)はあまり生み出しませんが、治療を受けたり子育て負担から解放されたりすることでその人が自由になり経済活動に参加できるようになるという「便益」があると考えることができるということです。

そして、ある公共政策がそのコストに見合っただけの便益を生み出せているかを評価する「費用便益分析」が政策決定で重要だと述べられています。大まかな流れは以下の通りです。

(1)政策の代替案を決める
(2)各代替案のインパクト(効果や影響)を定量的に予測する
(3)インパクトを貨幣の価値に直して評価する。さらに、現時点での価値(割引現在価値)に換算して合計する
(4)費用と便益とを比較する
(5)分析の前提条件を変えると便益や費用がどの程度異なるかを評価する(感度分析)

これは非常に重要な概念であり手法であるので、機会をつくってしっかりと腰を据えて学びたいなと思います。

以下、その他重要な概念を要約します。

事業評価:その事業によって期待される政策の効果や、事業の実施に伴う費用を計測、推定するのが主な作業になる。

実績評価:「施策」や「政策」を対象とし、あらかじめ設定しておいた達成目標や業績指標が達成できているかを評価するものである。

総合評価:「政策」について、政策の決定後一定期間経過した段階で、政策の効果や問題点について、さまざまな観点から総合的に評価するものである。

便益:「この政策には意味がある」というときの「意味」を貨幣換算したもの。上記のとおり、会計的な価値ではなくその政策が生みだす「便益」を貨幣価値であらわしたもの

機会費用:その活動を行なうことによって失われる別の成果(=例えば、ある時給1000円で働ける人を無意味な活動に5時間拘束させた場合、機会費用で5000円の損害が発生することになります)

外部費用:たとえば公害や騒音など、市場取引を経由しない形で市場の外部に負の影響を与えるもの計上したものです

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