バイオマス燃料の現状について(2014年12月21日)


ここ2-3ヶ月原油価格が下落していているとはいえ、化石燃料にかわる代替燃料の切り替えが国家的な課題であることは間違いありません。

「バイオマス燃料」は自然にある植物を加工する再生可能エネルギーとして期待されてきましたが、現状では政府が行なってきた事業は失敗続きでありあまり上手く行っていないようです。
森林政策学を専攻されている筆者は、その原因をバイオマス燃料の特性への無理解であるとしたうえで、活用が上手く行っているEU諸国の例をひきつつ解決策を提示しています。
http://synodos.jp/society/7836
1.日本におけるバイオマス
・バイオマス燃料とは主に使われない木材などの自然由来の素材や廃材を加工して燃料にしたもの。持続性と環境負荷の低さから今までの化石燃料にかわるものとして注目されていた。
・日本は「森林飽和」といわれるほど膨大かつ使われていないスギやヒノキを抱えている。その利用率も1%で、ポテンシャルはある。
・しかし、総務省が行なった調査では214事業中効果が確認されたのは35事業にすぎない。ほぼ失敗している。

2.バイオマス燃料の特性
・発電効率は悪く(20%程度)、工業や運輸などの高温&高効率の熱を用いる分野では化石燃料にかなわない。
・資源のポテンシャルの80%が無駄になってしまうバイオマス発電は本当にエコであるといえるのか?
・EUではかつて食料生産との競合が発生した。

3.ソリューション
・重要なのはバイオマス燃料を燃やすことで発生する熱それ自体
・家庭用の暖房や給油、煮炊きなどに用いられる低温(100度以下)は置き換えることができる。日本の家庭部門のエネルギー消費量の50%は「熱」として使われるので、それを順次オイルヒーターなどから置き換えていくことには大きな意味がある。
・普及されるべきは発電機ではなくコンパクトで安価なボイラー(すでに熱単位の価格はバイオマスボイラーの方が安い)
・日本のバイオマスボイラーはEUの5~10倍の値段で全く市場化がなされていない。原因は補助金漬けで価格見積もりが甘いことと、現地調査から予算取りまでメーカーが丸抱えでやってしまう契約形態なのでボイラー価格がつり上げられる状態にあること。

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